![]() お知らせ メルボルンでのカウンセリングを再開しております。。 お問い合わせ・ご予約はEメールで tsakurai@mindbodyliving.com まで。 東北地方太平洋沖地震で被災された方々に、謹んでお見舞い申し上げます。 |
震災後の心のケアについて このような大きな災害がおこりますと、人間は非常に大きな恐怖感を味わいます。今まで安全だと信じていた場所が実は安全ではなかったという事に気付き、それに伴う大きな不安。今までの世界観が180度覆されたような恐怖感を感じた方もあるでしょう。しかしこのネガティブな感情は、大きな災害のあとには誰でも感じるノーマルなリアクションです。ですから、自分がおかしいのではないか、弱いのではないかなどど感じたり、自分を責めたりは決してしないようにしてください。その上で、どうしたらこの不安感を減らしていくことができるかどうかを考えて行くことが必要です。 自分のまわりが安全だと思っていたときには、人は自分の世界をある程度コントロールしながら生活しています。自分の好きな時に好きなことをすることができるからです。しかし災害後には、私たちが自分の生活をコントロールするのは不可能な気持ちになり、ストレスがたまっていくのです。 実際に被災された方、被災された身内や知人がいらっしゃる方、実害はなかったけれど地震にあわれて怖い目にあったかたなどはもちろん、海外に住んでいてもテレビやネットを通して悲惨な状況を目にしますから、個人差はあるにせよ、どなたでも多かれ少なかれ、また自覚の有無にかかわらず、なんらかの震災ストレスを感じられたことでしょう。さらに別の心配ごとが以前からあった場合には、震災後のストレス反応も大きなものとなりがちです。 最近の皆さんの気分や体調はどうですか? 眠りや食欲が震災以前とちがったり、ちょっとしたことで感情がたかぶったり、気分がふさぎがち、引きこもりがち・・・これらはストレスの症状のほんの一部ですが、もしこういった兆候がみられるようなら要注意。強いストレスに長い間さらされていると、鬱や不安症といった本格的な心の病気に発展する危険があるからです。 震災後の心のケアに重要なのは、自分でできるかぎり自分の行動をコントロールして、安心感を取り戻していくこと。自分でできないことばかりに気を取られないように注意してください。そのためには第一に生活を普段の日常に少しずつもどしていくことが必要です。日常のリズムを守ることによって不安感が消えるわけではありませんが、その間だけはストレスのもととなる地震や原発のことから気持ちが離れ、気を紛らわすことができます。また、震災前の普通の生活を行っているということでで、以前の平常心が少しずつ帰ってくるという効果もあります。 日常の生活のなかでも、特に睡眠と食事は大切です。以前と同じように栄養のあるものをバランスよくいただき、また睡眠も充分とるように心掛けてください。今回の震災は余震もまだまだ続いていますし、原発についても先が見えない状況ですので、残念ながら復興には長い時間がかかりそうです。体力が衰えていくと気力も衰えて、どうしてもネガティブ思考になりがちですから、長期戦に備えるためにも一日一日をしっかりと過ごしましょう。 次に大切なのはアクティブに活動すること。ストレスが溜まってくるとどうしても他人と関わることが億劫になりがちですが、ひきこもっていると症状はどんどん重くなるばかりです。思い切って外に出かけてみましょう。人と話し、悩みを分かち合うことによってもストレスは減っていきます。また、肉体的にアクティブに保つことも精神衛生上とてもよい事です。普段からあまり運動する習慣のない方も、これを機にストレッチや散歩などを日常生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。 さらに、必要以上に情報収集しすぎないことも大切です。メディアはインパクトのある場面を選んで放映します。しかしいつまでも悲しい場面や衝撃的な場面ばかり見続けるのは、心の健康によいことではありません。必要最低限の情報を入手したらテレビやコンピュータを消すという選択も必要です。とくにご家庭に小さいお子さんがいらっしゃる方はお子さんへのメディアの影響を充分ご考慮なさってください。子供達は今回の震災で、大人以上にショックを受けているかもしれません。 そのほかにも ・ 事実をきちんと把握し、風評に惑わされない ・ たばこやアルコールなどを多く摂りすぎない ・ いつも以上に自分のからだや心の様子に気を配り、周りの人の声にも耳をかたむける。 ・ 家族や友人の様子にも気を配る ・ 疲れたら無理をしないで休息する ・ ストレス発散のために、気分転換を図る ・ 強い不安を感じたら深呼吸をして心を落ち着かせる(特に余震のあとなど) などにも気をつけることが必要です。 もしあなたが震災によって強いストレスを感じ、それがまだ続いているようでしたら早速この災害後のセルフ・ケアを実行してみましょう。また、ご家族・友人にもストレスを経験されているかたがいらっしゃいましたら、この震災後の心理ケアの大切さを伝えてあげてください。しかしストレスが著しく高いようでしたら、早いうちに専門家にご相談なさることをおすすめいたします。 (伝言ネット2011年5月号に掲載したものを加筆・修正しました) オーストラリア・メルボルンにて心理カウンセリングを行っている日本人サイコロジストのホームページです。 |